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12/15 EUサミットが稼いだ時間

◇最近のボヤキ 倉都康行  

 EUサミットに対し、ポジティブ・ネガティブ両面の論評が乱れ飛んでいる。欧米市場は危機の深刻化が避けられたと見てやや安堵感を抱いているようだが英米メディアやブロガーは相変わらず手厳しい。ただそれは相容れぬ意見というようりも、短期的な安堵と中長期的な懸念との並立と見れば、納得できるものだろう。むしろ本当に見方が分かれるのは、いつその綻びが再び市場の警戒感を呼び起こすのか、という点だろう。

 この問いに関して、UCバークレーのアイケングリーン教授が「2012年には起こらないのではないか」と述べている。これは筆者も直感的に同感だ。一般的には、サミットの合意も上手く機能しないと見て、早々に銀行不安や国債不安の再燃と景気後退の伝染というシナリオを描く向きが多い。その可能性を否定する気はないし、特に銀行不安には強い警戒感を抱いているが、今回の一連の協議をそれほど過小評価すべきではないようにも思える。バズーカ砲だけが能ではない、というのは一つの真実である。

 例を挙げれば、ECBの3年間の無制限資金供給とESMの前倒し設立をパッケージと見て、銀行が国債購入を再開するという可能性だ。以前から述べている通りイタリア・スペインのデフォルトリスクは小さい。ECBから長期間の低利調達が出来るなら、絶好の利鞘稼ぎになる。ECBは自分で買わずに銀行に買わせる方法を選んだとも言える。それこそが不安定の下だ、という批判はあろうが、目先の対応策としてはECBの国債購入よりもマシだろう。欧州は時間稼ぎという選択をしたのである。もっともその時間が数年間もあるとは思えない。2012年は、その意味で欧州の本当の正念場になるのではないか。


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