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11/22 ECBはどこまで防戦可能か

◇マーケット・ウィンドウズ  

 欧州国債が大きく値崩れする中で、ユーロは比較的堅調な推移を見せている。どちらかが間違っているとの指摘もあるが、為替市場は所詮相対価値の世界であり、絶対的な価値観の動揺は国債市場に表れていると見るべきだろう。その国債の瓦解を食い止めるべくECBは連日の介入を強いられており、内外から「最後の貸し手」としての表明を求める声も強まっているが、Draghi総裁らは依然としてその要請に対しNOを叫び続けている。
 ユーロ圏ではPIIGSにつられてフランスやオーストリアなどの国債の対独スプレッドもユーロ導入以来最大水準にまで拡大しているが、それがオランダやフィンランドなどの財政優等生の国にまで波及し始めている。更に気掛かりなのは、ドイツ国債も絶対安泰とは言えなくなって来たことだ。FT紙に拠れば、6-8月は独国債とイタリア国債が逆方向に動いた日数は86%であったが、9月以降はそれが69%に低下している、という。

 ユーロ圏をドイツ一国で支えることは不可能だ。市場は徐々にユーロ分裂の可能性を上方修正しつつあるが、一方でECBの機能拡大によるユーロ現状維持を期待する声は根強い。フランスだけでなくスペインも、ECBが「Lender of Last Resort」として国債受け皿の役割を果たすように求め始めた。先週末の英独首脳会議では、Cameron首相の口からも「ECBが最後の防衛手段となるべきだ」との言葉が飛び出している。

 ECBの役割に関しては、ドイツ国内では首相や財務省から独連銀まで統一されている。Merkel首相は「持ってもいない力を見せても市場は簡単にそれを見破るだろう」とCameron首相の助言を一蹴、Weidmann独連銀総裁も断固反対の姿勢を崩さない。Dragihi総裁は銀行支援の必要性は示唆しながらも、財政問題は政治家の仕事だと主張し、18か月も前からEFSFの話を始めながら何故まだ稼働しないのか、と政治の遅延に対する不満を顕にしている。

 また同総裁は、物価安定への信用は簡単に崩れるものであり、それを取り戻す為には法外な経済的及び社会的コストが掛かることは歴史が証明している、と毅然とした態度を示している。だが仮に現在の国債市場の動揺が中核国にまで迫ってきた場合、ECBはその孤高の姿勢を貫くことは難しいかもしれない。ECBによるIMF融資という迂回路は、ECBの主張を維持したままの現実的なソルーションとなる可能性が高いように見える。


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