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11/16 燻る欧州不安とドイツの強硬姿勢

◇マーケット・ウィンドウズ  

 イタリアではモンティ新首相の下で新内閣が組成されつつあり、ギリシアでもパパデモス新首相がユーロ圏に留まるべく脱税対策を強化すると述べるなど、政治的に進展も見られるが、市場は依然として疑心暗鬼に包まれている。イタリア5年国債の入札では落札金利が過去最高となり、10年債利回りは6.7%へ再上昇している。また「ポスト・イタリア」のラベルを貼られたスペイン国債は10年債が3か月ぶりに6%台に達するなど、欧州不安は継続中だ。欧州内だけでなく米国などからもECBは「最後の貸し手」なるべきだとの意見が強まっているが、独連銀のバイトマン総裁は「ECBが財政支援として国債を購入するのは条約違反だ」と一蹴している。

 同総裁は「イタリアの問題はイタリアが独自に解決すべきだ」と主張しているが、欧州問題の収束はやはりドイツ次第である。昨日メルケル首相は、CDU党員を前に「欧州は第二次大戦後最大の危機に陥っている」と述べて、ユーロ崩壊は欧州崩壊と同義であると強い警戒感を示している。同首相は「新しい欧州」に向けて新たな財政ルールを導入する必要があると主張、財政規律に違反した国に罰則規定を設けることも検討すべきだと語った。それはEU協定の修正をも意味する、とFT紙は報じている。但し首相は、「新しい欧州」は縮小ではなく拡大のイメージであることを強調し、ユーロ分解への懸念を払拭したいとの気持ちを込めている。

 メルケル首相は同時に金融取引税の導入にも言及しているが、こうした一連の考え方がEUやユーロ圏の他の国々にそのまま共有される可能性は乏しい。フランスは財政規律違反に自動的に罰則を適用することには反対している。英国は金融取引税構想からは常に距離を置いている。また今後ユーロ圏に加盟しようと検討していた国々にとっては、躊躇する要因がさらに増えるだけとなる。ドイツ構想を基盤にすれば、「新しい欧州」はメルケル首相の主張とは裏腹に、縮小された通貨同盟に収束する可能性が高くなる。だがドイツの本音は多分そのあたりにあるのだろう。結局、今回の教訓は政治統一なき通貨同盟は有り得ないということであった。数年後の「新しい欧州」の「新ユーロ」は「新経済時代」を予見するものとなるかもしれない。


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