スポンサーサイト

スポンサー広告  

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

11/07 ユーロ圏離脱容認論の浮上

◇世界潮流 倉都康行  

 EUにとってはまさに「寝耳に水」であったに違いない。ギリシアのPapandreou首相は今週、難産の末にまとまったばかりのEU支援策を受け容れるかどうか国民投票に付す、との姿勢を明らかにして、世界中に不安感を再燃させた。苛立つ独仏首脳らはG20開催直前に同首相を呼び出して緊急会談を行い、結果として国民投票を撤回させることには成功したが、そのプロセスではギリシアに対する信頼感の急低下も浮き彫りになっている。

 Papandreou首相の突然の表明に、Merkel首相とSarkozy大統領そしてIMFのLagarde専務理事らは、G20開催を目前に控えながら同首相と緊急会談に臨んだ。数時間後、Merkel首相は「ギリシアの国民投票はEU支援策を問うというよりも、ギリシアがユーロ圏に止まるかどうかの判断になる」と語り、Papandreou首相はギリシア国民にユーロ圏残留を問う国民投票へと軌道修正することを明らかにした。

 その後同首相は、今週末にまず政権の信任を問い12月4日を目途に国民投票を行う計画を発表したが、「ユーロ圏残留」を問うことにはVenizelos財務相ら政権内からも反発や反感が強まり、結局「野党がEU支援策を受け容れる」という条件付きで事実上の国民投票撤回に至っている。ギリシアに振り回されたEUや市場には安堵感が窺われるが、週末の信任投票で同政権が倒れ、総選挙へと雪崩れ込んで国内政治が更に混迷へ向かうと危惧する向きもある。

 だがこのプロセスを通じて解ったのは、ユーロ圏の首脳らの間に「いざとなればギリシアのユーロ離脱もやむを得ない」という認識が共有され始めたことだろう。Euro GroupのJunker議長は「どうしてもギリシアをユーロ圏に引き留めたい訳ではない」と述べてその口火を切ったが、その前に種を蒔いたのは、先週「ギリシアはユーロに参加すべきでは無かった」と思わず口を滑らしたSarkozy大統領であった。Merkel首相もまた離脱論容認へと傾いている。

 ギリシア国内ではEUが求める緊縮財政は不評だがドラクマ復帰論はまだ少数だ。だが実業界や学界にはユーロ脱退を主張する声が増え始めている、とNY Times紙は報じている。ユーロ脱退となれば銀行取り付け騒ぎや市場混乱は不可避と見られるが、2002年のアルゼンチンによるドルペッグ廃止は意外なほど円滑に終了した、との評価もある。今回の騒動には、ギリシアのデフォルトやユーロ離脱のタイミング前倒しの可能性を見ておくべきかもしれない。

 この記事は「世界潮流アップデート」からの抜粋です。
 ご購読お申し込みは

 http://fkaleidoscope.blog11.fc2.com/blog-entry-1.html

 をご参照下さい。


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。