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10/26 欧州はCDSトリガーを引くべき

◇マーケット・ウィンドウズ  

 アジア時間で発表された中国のHSBC製造業PMIが10月は51.1と上昇したことで中国懸念がやや後退、欧州でも危機対策のほぼ全貌が見え始めたという安心感も出ている。米国市場はその流れを受け継いで、好決算やダドリーNY連銀総裁の「QE3」示唆などの材料に支えられて堅調な推移を辿っている。様々な不安要素に囲まれた中での束の間の安息なのか、あるいは過剰反応の修正過程なのか、まだ迷い気味な雰囲気が窺える。欧州は徐々に問題解決への道を歩み始めているのは確かだが、ギリシアに関しては債務削減率で銀行との決着が付いたわけではない。この対立を26日の臨時首脳会議までに解消するのは難しいかもしれない。
 銀行団は40%程度なら受け入れ可能というシグナルを出し続けていたが、EUは60%前後の負担を要請しており、その溝はまだ埋まっていない。昨日も国際金融協会が強い反発の姿勢を見せている。但し、その水面下での交渉はもう少し複雑だ。7月の合意であった21%という削減率は現在価値ベースでの毀損率であり、今回EUが持ち出してきたのは名目元本に対する削減率であるからだ。IIFに拠れば、名目で60%の削減となれば現在価値ベースでは75-80%の毀損になる、という。従ってそんな大幅な負担増は受け入れられないという判断のようだ、とFT紙は報じている。

 そしてこの交渉の影の主役はCDS市場である。そもそもEUが自発的負担増に拘ってきたのは、CDSでのCredit Eventのトリガーを引きたくなかったからだ。欧州ではCDSでのデフォルト認定となれば、第二のリーマン・ショックとなる、という警戒感が強い。それもあって、7月合意以上の負担増は信用事由に該当しかねない、と恐れて銀行になかなか負担増要請が出来なかった、と見られている。だが本来CDSは時価評価されており、逆にトリガーを引かない方が不自然な結果を招く可能性もある。今回EUがCDSのトリガーを引きかねない強硬姿勢に転じたのは、国民負担を軽減させたいという理由以外に、CDS市場への割り切りもあったのかもしれない。


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