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10/24 難航が予想されるEFSF再拡大

◇世界潮流 倉都康行  

 欧州ではドイツが23日の首脳会議延期示唆との報道が流れて不安感が広がったものの、その後26日までに緊急会議が開催されるとの独仏共同声明で市場ムードは回復している。「期待と不安」のシーソーゲームのような展開だが、結局EFSF拡充の具体的な議論は来週半ばまで持ち越されることになりそうだ。但しそれがフランスの主張する「EFSF銀行化で2兆ユーロ規模」へと収斂する可能性はかなり低いと見るべきかもしれない。

 今週Sarkozy大統領はFrankfurtでMerkel首相らと緊急会談を行ったが物別れに終わり、EFSF拡充手法における大きな溝があらためて浮き彫りになった。結局独仏は23日ではなく26日に開催される臨時ユーロ圏首脳会議に結論を持ち越す、と共同声明を発表している。だがそれ以上に注目したいのは独連銀のDombret理事の興味深い提案だ。Reutersに拠れば、同理事はEFSFのAAA格付けに固執せずその利用可能金額を引き上げればよい、と述べている。

 これはAAAを絶対視する考え方の盲点であり、一考に値するだろう。従来のEFSFの思考法は、AAAを前提にして総枠から利用可能額を逆算するものであった。従って、当初の総額4,400億ユーロは実際にはその半分しか使えない、ということになり、今回拡大策として実際に4,400億ユーロが利用可能になるように総額を拡大したのである。だが同理事は利用可能額を増やせるならAAでも構わないのではないか、と逆転の発想を提示する。

 その案を導入すれば納税者負担が軽くなるという利点もある。正論であり優れた提案だ。もはやAAAとAAに格段の差は無い。むしろAAA格付けは幻想に近く米国債ですらS&Pによってその座から引きずり降ろされている。もっとも形式に拘る政治家はこうした議論を無視するかもしれない。来週初の議論に同理事の提案が考慮されるかどうかは不透明だ。ただほぼ確実なのは、EFSFに対するドイツの譲歩が極めて限定的になるという点である。

 フランスはドイツと対等な意識で交渉を続けているが、現時点でユーロ圏の鍵を握るのはドイツである。ユーロ導入の際、フランスは東西ドイツ統一の受容という高い位置にいたが、今回は過去10年間で構造改革に後れをとったフランスがドイツに譲歩せざるを得ない状況になっている。フランスは対等関係を失いつつあるのだ、とFT紙も指摘している。フランスが主張し米国が支持する「EFSFバズーガ砲化」の実現は、かなり難しいのではないか。


 この記事は「世界潮流アップデート」からの抜粋です。
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