スポンサーサイト

スポンサー広告  

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

10/17 市場安堵の継続性は

◇世界潮流 倉都康行  

 欧州が漸く債務・銀行問題への解決に本気度を見せ始め、米国での景気後退懸念も薄れて、株式市場に安心感が戻っている。欧米問題に対する市場反応は過剰であった感も強く、それが修正されたようにも見えるが、楽観論には程遠い状況であることは確かである。欧州は各国間の対立の溝をどう埋めるか、米国は失業を中心とする社会問題にどう対応するか、いずれも難しい問題を抱えたままであることに留意する必要があろう。
 Dexiaの解体問題を契機として、欧州ではEFSF拡充を含め漸く債務問題と銀行問題への対応姿勢が収束してきたが、詳細では依然として国ごとの対立が残る。その調整役の一人が欧州委員会のBarroso委員長だ。同委員長はここまでの悪循環を断ち切るべく早急に包括的な処方を行うとの強い姿勢を示しているが、EFSFのレバレッジや銀行の自己資本比率などの具体案には言及出来ないままであり、各国間調整の難しさが浮き彫りになっている。

 包括的協議の事実上のデッドラインはEU首脳会議が開催される10月23日であるが、それまで1週間ほどしかない。焦点の一つは銀行問題だが、欧州委員会と欧州銀行監督局 (EBA) は、銀行のTier 1 capitalに関してかなり厳しい姿勢を打ち出している。7月のStress Testが事実上の失敗であったことを認める形で、両機関は保有国債の評価損を踏まえた上で6-9か月後に9%の自己資本比率を達成するよう求める意向を示している。

 自己資本不足の銀行には、市場調達なり公的資金なりで増強を要請する。恐らく前回Stress Test対象行であった91行の半分以上がこれに該当するのではないか。これには問題含みの州立銀行を抱えるドイツが強く反対している、とFT紙は報じる。またギリシアの債務削減率を巡っても、ユーロ圏では7月に合意された21%のギリシア国債元本削減率を50%程度へ引き上げる案が議論されているが、これにフランスとECBが強く反対するという構図は変わらない。

 一方米国では上院がObama大統領の発表した雇用促進案の協議入りを否決した。民主党内の意見不一致は、同党内が大統領選候補として現職支持で一致していないことを窺わせるものだ、とFT紙は報じているが、雇用促進案の事実上の廃案で雇用改善が遠くなったことは経済にとって大きなマイナス材料だろう。市場には漠然とした「欧米懸念後退」で安堵感が戻っているが、その継続性はそれほど長くないかもしれない。


 この記事は「世界潮流アップデート」からの抜粋です。
 ご購読お申し込みは

 http://fkaleidoscope.blog11.fc2.com/blog-entry-1.html

 をご参照下さい。


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。