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10/04 米国個人消費への不安感

◇マーケット・ウィンドウズ  

 2008年の金融危機以来、米家計の消費動向が経済動向を語る上での最大の材料であった。だが最も懸念された消費全体の急縮小は起こらず、富裕層の消費拡大が低所得層や中間層の消費減を相殺される形でGDPの70%を超える経済構造が維持されてきた。それが米国経済の底力を感じさせる一面でもあったが、長期化する雇用低迷は貯蓄の食い潰しとともに購買力へも少なからぬ影響を与え始めているようにも見える。
 米商務省が発表した8月の個人所得は前月比0.1%減となり、2009年10月以来約2年ぶりの前年比減少となった。個人消費支出は名目ベースで前月比0.2%増、実質ベースでは変わらずとなっている。貯蓄率は4.5%と前月の4.7%から減少し2009年12月以来の低水準となった。そこには、米家計の所得が減少する中で貯蓄を取り崩し控え目な消費行動を取っている、という平均像が浮き彫りになっている。因みに6月の貯蓄率は5.3%であった。

 個人所得の中でも賃金・給与所得が前月比0.2%減となり、7月の0.3%増から大きく後退したのは、8月の経済環境がDebt Ceiling問題の紛糾などで急速に悪化したことを反映したるものだろう。9月以降はやや改善する可能性もあるが、雇用状況に光が見えない以上財布の紐が緩むことはなさそうだ、とFT紙は報じている。欧州債務問題の不透明感も米家計の縮小を誘っており、米国の消費は一段と冷え込む可能性も指摘されている。

 一方で9月のReuters/Michigan大学消費者信頼感数は59.4と前月の55.7から回復しておりやや安堵感も窺わせるが、水準の問題としては依然として厳しい情勢にある。危機前の90-100レベルは無理としても、2010年以降の70-80レベルからも大きく後退したままであり、現水準は2008-9年の景気後退時とほぼ同じである。同期待指数も49.4と若干改善してはいるが、1980年5月以来の低水準であることに変わりは無い。

 米政府はFRBともに消費経済の維持の為に資産価格を押し上げる戦略を採ってきた。住宅価格も株価も一時的には安定と反転気配を見せたが、不自然な価格水準を維持することは難しかった。資産価格にも給与所得にも期待できない中で、FRBはMortgage金利の低水準封じ込めという新たな戦術を採用したが、これも刺激策としては効果が薄いと市場は判断している。米消費経済は、危機から3年経ってまさに今大きな岐路に立たされているように見える。


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